インフルエンザで泣かないために…予防接種を受ける時期は?

 インフルエンザと言えば、子供の頃、
学校で無理矢理予防接種を受けさせられ、
トラウマになっている人もいるのではないでしょうか?

 私ももちろん、その一人。

「予防接種受けたのにかかったよ!」
というお話も、よく聞きます。

 でも、だから受けなくていい! 

と考えるのは、

・・・

少し早計なようです。

 なお、今回お話しするのは去年問題になった
鳥インフルエンザや、数年前に流行した新型インフルエンザ
ではなく、「季節性インフルエンザ」であることを、
最初にお断りしておきます。

インフルエンザはウィルス

 一昔前までは、インフルエンザと風邪を
いっしょくたに考えていた人がほとんど
だったと思います。

 今は、ほとんどの方が、インフルエンザと風邪は違う
という意識に変わっているのではないかと思います。

 インフルエンザウィルスは、風邪のウィルスよりも
病原性が高いウィルスなのです。

 病原性が高い、と言うのは、要するに「症状が重い」と言う事です。

 インフルエンザウィルスに感染すると、1〜3日で38度以上の発熱
頭痛、全身倦怠感が起き、直ちに抗インフルエンザ薬を
投与しないと重症化します。

持病のある方や、ご高齢の方は、
肺炎を併発して亡くなられる事もあります。

子供がインフルエンザにかかったら?

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 また、お子さんがインフルエンザにかかってしまった場合は、
登校禁止になる事もあります。

これは「学校保健安全法」という法律があるためです。

この法律で、インフルエンザにかかってしまったお子さんは、
当面の間登校を禁止すると定められており、
お医者さんも患者さんを発見したら、
保健所に報告する事が感染症法により義務づけられています。

 社会人も、インフルエンザにかかったら出社禁止にする
という職場もあります。

特に接客や食品関連、医療関連のお仕事をされている場合は、
その人が無理をして出社したばかりに、同僚だけではなく
お客さんやお得意さん、患者さんに感染を拡げてしまう可能性もあり、
会社の利益を損なう事になりかねないからです。

 と、いうわけで、今のご時勢、大人であっても、
予防や、他の人にうつさないための配慮が必要なのです。

 そこで、予防接種についてお話します。

インフルエンザの予防接種の効果

 予防接種を受けても、インフルエンザを100%予防する事
残念ながら無理です。

これは厚生労働省も、ワクチンを作っているメーカーさんも、
お医者さんも認めています。

 でも、感染する可能性を下げる効果は期待できると言われております。

 また、同じタイプのインフルエンザにかかっても、
予防接種を事前に受けていた人は、受けなかった人よりも
比較的症状は軽くて済むと言われております。

 予防接種を受けた方が良いというのは、主に上の二つの理由からなのです。

予防接種を受ける時期は?

 では、予防接種を受ける時期はいつが良いのか?

 インフルエンザの流行時期は、年により多少の変動はありますが、
例年12月から翌年3月までがピークになりますので、この前に受ける必要があります。

 なお、予防接種は受けてすぐに免疫ができるものではありません。
免疫ができるのは、インフルエンザの場合、接種後2週間程度かかるそうです。

 で、実際に予防接種が受けられるのはいつからかと言うと、
10月下旬から11月下旬にかけてと言うのが現実的な話になります。

 インフルエンザのワクチンが市場に出回るのは、
例年だいたい秋口からとなります。
これは流行時期から逆算して、各製薬会社が流行する少し前の時期に
ワクチンを出荷するよう調整しているためです。

 また、予防接種に力を入れているお医者さんなら
いつ行っても受けられますが、予約制にしているお医者さんや、
予防接種をやらない方針のお医者さんもいますので、
かかりつけのお医者さんでできるかどうか、
事前に電話等で確認をされてから来院した方が良いでしょう。

地域にもよりますが、12月になると、ワクチンが品切れのため
断られたという話もよく聞きます。

 値段は、だいたい2千円前後で受けられるようですが、
これはお医者さんよって多少の差があります。
予防接種は健康保険が使えませんので、全額実費負担となります。

ただし、自治体や職場で費用負担をしてくれるケースもありますので、
一度お住まいの自治体のホームページをチェックしたり、
お勤め先の健康管理担当者等に相談されることをお勧めします。

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