がんばれ!! ROBOCON!

 ロボコンはご存知でしょうか?

 40代以上の皆さんであれば、赤いボディのG級ロボットを思い浮かべるのでしょうが、

それより下の世代の方だと「ロボット・コンテスト」が素直に頭に浮かぶのではないでしょうか。
 本日は「ROBOCON(ロボコン)」の高専部門について…。

高専と大学

 ロボコンは、もともとはアメリカのマサチューセッツ工科大学の学内行事で、
学生同士、自分が作ったロボットをフィールドで戦わせ、競うものでした。

 同じことを日本でやってみようと、1988年からNHK主催で、
全国の高等技術専門学校、いわゆる高専に呼びかけて開催したのが

「アイデア対決 全国高等専門学校ロボットコンテスト」

という一大イベントです。

 その後、大学でも同じ事をとNHKは世界各国のテレビ局と連携して
「ABUロボコン」という国際大会を行っています。

この大会は、各国の予選を勝ち抜いた大学が、その年の開催国に赴いて
戦うという形式を取っています。

 また、工学部を設置している大学では、学内でロボコンを開催している
学校もあります。

残念ながら

テレビ中継はないですけどね…。

ロボット甲子園

 番組内で、某大学の先生もおっしゃっていましたが、
高専ロボコンが四半世紀以上の長きに渡って支持される理由の一つが、

「地元の学校を応援できる」

システムにあります。

各地区の予選を勝ち抜いた学校が全国に進出するのです。

本当に甲子園と同じですね。

 また、高専は5年制なので20歳の学生もいますが、
ついこの前まで中学生だった15歳の学生もおり、
自分の弟や息子を見ている気分で応援できるというのもポイントですね。

 そして参加者の大半が未成年ということから、学業との両立等のため時間的な制約があり、
また予算的な制約もあります。

(※今年は30万円以内だそうです。)

ロボットの大きさ、重量等も細かい制約があります。

 このため、限られた状況下でいかに優れたロボットを作るか、
参加者達は知恵を絞ります。
その発想は、大人も子供もあっと驚くスーパーロボットの誕生をもたらすのです。

行ってきました、予選会

 去る10月26日に岩沼市体育館で開催された高専ロボコン東北地区大会に、
メタボな夫と二人、名取の美味しいパン屋さん
「ボンヌ・ジュルネ」の焼きたてパンを手に観てまいりました。

 今回は、そばのせいろを制限時間内に何枚運べるかを競うという内容でした。

障害物だらけの難コースに、7校・14チームが挑み、3チームが全国大会出場を決めました。

 この原稿執筆時点で、公式サイトで勝敗結果がレポートされていませんので、
勝敗結果については伏せておきますが、印象に残ったロボットについてレポートしておきます。

「行け!!麺ズ」…鶴岡高専

 イケメンのたけしくんがそばを食べながらそばを運ぶという
画期的なロボットで、会場でもオオウケでした。

 しかも彼は見た目イケメンなだけではなく、
キチンと仕事も果たす「デキる男」なのです。
コーナーも段差も傾斜も涼しい顔で乗り越え、
しかもレース毎にイケメンぶりが上がって行くのです。

 男子かくありたいものですね。

1

 もう一校の福島高専と同じで、低重心で安定性を確保して成功したようです。

「わんこ鉄道」…一関高専

 可愛さで言えば、ここと八戸高専の「たかうじくん」でした。

 わんこ鉄道は可愛いだけではなく、機能も秀逸でした。

2

 1枚も届けられなかったチームも多数あった中で、
わんこはキチンとおそばを届けてくれました。

さすがわんこそばの本場、岩手県代表ですね。

「Uni⭐︎Verse」…仙台高専(広瀬)

 見た目はなかなかカッコよく、高機能マシンでしたが…。

 オイこら、1枚も届かないとは何事だ!? 
そば食えないじゃんか! と、突っ込みたくなるロボットでした(笑)。

 ペットボトルの空気圧を利用した推進装置の発想は素晴らしく、
ストリーミング中継の視聴者からも最高評価だったロボットなだけに、
これで終わらないよう奮闘努力を期待しています。

3

 わかりづらいかも知れませんが、オオカミのぬいぐるみがチャームポイント。
女子部員と1年生部員の手作りだそうです。

「おトドけ・うけトリ」…福島高専

 見た目も名前も「それでいいのか?」という単純さでしたが、
結局奇をてらわずにシンプルさを追求したこのロボットが、堅実な成績を残しました。

 特に、そばのせいろを運ぶお届けマシンであるトドの「おトドけ」の働きが素晴らしく、
スピードも安定性も抜群でした。

 今回のロボコンは、原発事故収束作業に当たるロボットに転用できる技術開発のため、
敢えて難度の高い競技内容としたとのことで、その厳しい課題にあって、
被災地福島の学校が奮闘したというのは特筆に値する事だと感じました。

4
 

 そう、数多の難関を乗り越えてトドが届けてくれたのは、せいろだけではないのです。
 これからも、せいろと希望をガンガン届けてくれよ、トド!

[colored_bg color=”light‐yellow” corner=”r”]「高専ロボコン」[/colored_bg] [colored_bg color=”light‐yellow” corner=”r”]東北地区大会 平成26年11月16日(日)午前11時 OA(東北限定)
全国大会   平成26年11月23日(日)両国国技館で開催予定
       (※OA日程未発表。観覧希望者募集中。)
[/colored_bg]

公式サイト http://www.official-robocon.com/jp/kosen/kosen2014/index.html